自覚症状がない、隠れ心筋梗塞。
心臓病が原因で命を落とす人は多いですが、その中でも特に死因の上位を占めるのが心筋梗塞です。心筋梗塞の症状としては、突発的に胸部に激しい痛みに襲われ、その他嘔吐や呼吸困難などの症状を伴う事もあります。非常に苦しい状態が30分以上に渡って続くので、もしもこのような症状に襲われた場合は速やかに救急車を呼び、適切な処置を受ける必要があります。
心筋梗塞の原因はコレステロールにあります。心臓には、心臓を取り囲む形で存在する冠動脈がありますが、この冠動脈の内側にコレステロールが沈着する事によって血管の柔軟性が失われます(動脈硬化)。動脈硬化が起こり冠動脈が細くなると、酸素を十分に送る事ができなくなりますが、この段階が心筋梗塞の手前の段階である狭心症です。狭心症の症状がさらに進むと、狭くなった冠動脈に血の塊がつまり、酸素の循環が止まり、心筋が死んでしまいます。この状態が心筋梗塞です。
心筋梗塞の原因や症状は説明した通りですが、中にはこのような症状が出ない心筋梗塞があります。それが隠れ心筋梗塞と呼ばれる心筋梗塞で、症状が出ない分危険度は高まり、その死亡率は通常の心筋梗塞の実に3倍になるとも言われています。隠れ心筋梗塞は特にお年寄りに多いのですが、その理由は知覚神経の鈍化であると言われています。
高齢のお年寄りと同居している家庭の方はもしかしたら理解できるかもしれませんが、我が家の祖母の場合、70〜80歳の頃は頻繁に言葉に出していた「腰が痛い」「膝が痛い」などの言葉を90歳を超えてから一切口に出さなくなりました。これは、腰や膝が完治したのではなく、知覚神経の鈍化に他なりません。内臓にも同じ事が起こり、痛みに関して鈍感になるのです。
痛みは体の異常を知らせる大切なシグナルですが、そのシグナルを体が発しなくなってしまうので、対処が遅れ死亡率が高くなってしまうというわけです。しかし、少なからず息苦しさや吐き気や体調不良などの症状はありますので、もしもご高齢の家族にこのような症状が見られた場合は、速やかに循環器科での検査を受けてください。